放射温度計のメカニズムと校正

“ 放射温度計は、測定物に対して接触することなく温度を測る機能を持った温度計です。そのメカニズムは、物体から放射される赤外線や可視光線の強度を測定して、物体の温度を測定するというものです。製造業の現場では、ラインに設置したり装置に組み込んで連続測定をする「組み込み・設置型」と「ハンディ型」が使われます。ICや電子機器、モータ、機械などの製造ラインや品質検査のフィールドで活躍します。

 温度測定の対象物が単純なものではないので、またしかも接触せずに測定するのですから、仕組みが複雑になり、その精度の確からしさを何らかの形で保証しなければなりません。そこで放射式温度計も他の測定器同様校正が必要になります。校正とはJIS規格で「計器または測定系の示す値、若しくは実量器または標準物質表す値と標準によって実現される値との関係を確定する一連の作業。 備考校正には計器を調整して誤差を修正することは含まない。」と定義されています。

 校正には定点法と比較法があります。前者は、主としては標準研究機関・温度計校正事業者が標準温度計の目盛付けを目的として行われるもので、その特徴は、不確かさが小さい・通常標準温度計は不要・決められた温度しか校正できないことです。後者は、主としては、温度計校正事業者・温度計ユーザが現場レベル温度計の校正に使用され、その特徴は、不確かさが大きい・標準温度計が必要・任意温度で校正可能なことです。”